METAL WORKING

板金加工とは？

どのような加工で、どのような製品になっているか？
基礎知識から製作効率をUPする工夫まで、
知っておくと「なるほど」なポイントをご紹介します。

板金加工の基礎知識

板金加工とは

板金加工とは、金属の板（板金）を切ったり、穴あけしたり、曲げたり、くっつけたりして目的の形状に作りあげる加工のことです。冷蔵庫や洗濯機、ストーブ、スチール家具、自動販売機、さらにはファクシミリ、コピー機などの事務機器、エレベータ等々多くの物が板金加工によって作られています。板金加工では、様々な板金加工用の機械を使用して、業務用機器など多品種少量の製品を短納期、低コストで加工できることが特長です。

板金加工の製品例

板金加工の流れ

多くの方が、過去に工作でボール紙の箱を作ったことがあると思います。板金加工も紙と同様に、平たい金属の板から立体物を作る工程で作られます。板金加工の工程も、下図のように主に切断加工、曲げ加工、溶接加工で行われ、それぞれの工程で異なった加工機械を使用し、板金製品が生産されています。

板金加工のほとんどの工程では、コンピュータで制御されるＮＣ機械による加工が行われ、下図のような工程を経て最終形状の製品となります。

1 製品図面

3次元CADデータ、2次元CADデータ（三面図）、紙図面（三面図）

2 展開図作成、NCプログラム作成

3 穴あけ・成形、切断

4 曲げ

5 溶接

6 めっき・塗装

7 組立

さらに詳しく内容を知りたい方は、下記リンクより
(株)アマダ様のコラムをご覧ください。※

コラムをみる

※

株式会社アマダ様のサイトに移ります。

製作効率をUPする工夫

品質よく素早い対応を行うには様々な工夫が必要です。一例をご紹介します。

POINT 01

材料の選定について

製品の利用目的や品質から使用する材料を選定しますが、その材料が一般的に流通量が多く入手しやすい材料であることや、材料サイズに合わせること、加工する会社が普段からよく仕入れしている材料（加工に慣れている材料）である場合には製品完成までの時間を短縮できます。防錆性の高い機能鋼板を使用し塗装工程を減らすことも有効です。

POINT 02

工程について

製品の完成に至るまでの加工工程数が少ない設計は製作時間を短縮できます。例えば、溶接接合する部品を板曲げで製作する方法、溶接個所をリベット接合に置き換える方法、防錆性の高い機能鋼板を使用し塗装工程を無くす方法、ナット溶接をバーリング加工に変更する方法、板曲げ位置に近い止め穴は加工干渉に影響しない位置に移動させる方法など、製造効率を高める様々な工夫が考えられます。製品設計で必要な部品点数をできる限り減らす設計も有効です。

業界のウラ話
「生産性向上の努力」

定期的なリピート製作があり出荷量が決まっている品物は、製品完成までの加工時間を１秒でも早くする努力をします。穴あけ加工する機械の加工順序の見直しや、各工程毎の材料配置や手順の見直しなど細かい工夫です。費用対効果にもよりますが、穴あけや曲げ加工の工程数を減らす特注の金型を自主的に製作したり、リピートがある品物は、少し先の注文予定分までまとめて製作する場合もあります。